30代未経験からプログラミングを始めることは、多くの人にとって大きな挑戦に感じるかもしれません。世の中で成功している優秀なエンジニアは、大抵は皆若いうちからパソコンに触れ、プログラミングに親しんでいます。では、30代で全くの未経験からプログラミングを学ぶことはまったくの無謀なのでしょうか?
結論:30代からでもプログラミング学習は可能。ただし…
結論から言うと、30代未経験からでもプログラミング学習は可能です。実際、多くの社会人がキャリアチェンジや副業目的でプログラミングスクールに通う現状がありますし、それで成功している人もたくさんいます。
ただし、あなたがどこまでを目指すかがキーポイントです。
10代からやっている歴戦エンジニアと戦おうとしてはダメ
最先端の分野で、10代からプログラミング漬けでやってきた優秀なエンジニアと同じ土俵で戦おうとするのは、流石に難しいと言えるでしょう。理由はいくつかあります。
20年以上の蓄積の差
20年以上の蓄積の差はやはり大きいです。10代からプログラミングを始めた人たちは、若い頃にプログラミング学習でつまづく大抵の困難をすでに乗り越えています。過去の蓄積からの推測で、新しい言語やライブラリも比較的すぐに習得できます。そのため、同じ事柄を学習するのでも、10代からの学んでいるエンジニアと習得競争をすると、自分の相対的な学習の遅さに愕然とするかもしれません。
30代以降は頭が少し硬くなってくる
これも、残念ながら否定できないことです。英語学習で考えてみてください。幼少の頃からその言語に親しんでいる子供に、言語学習では叶いませんよね。プログラミングでも、そこまでではないですが、やはり若い頃の頭が柔軟な時ほど、吸収しやすいというのはあります。
社会人はプログラミング学習の時間が限られる
おそらく、30代以降の入門者の1番のネックがここだと思います。本業を勤め上げて、通勤から帰ってきて、ようやくプログラミング学習……という状況では、1日2〜3時間の学習が関の山だと思います。10代からやってきた人は、若い頃はそれはいくらでも時間がありましたから、集中して基礎を固めることができました。しかし、30代以降チャレンジする人は、隙間時間を使って基礎を固めなくてはいけません。これは、能力というよりも精神的なキツさがあります。
なかなか厳しいことを書いてきました。ここまで読んで、少し落ち込んでしまった方もいらっしゃるかもしれません。しかし、物は考えようです。あなたの求める水準がそこまで高くないなら。キャリアチェンジ・キャリアアップ・副業の一つとしてプログラミング学習をすることは大いにメリットがあります。
30代からのプログラミング学習で重要なのは目的・目標設定
30代未経験からのスタートでは、序盤は活躍の場の高望みはできません。しかし、それでもなんとかなる分野があります。
そこそこの実力でも稼げる分野で副業する
プログラミング副業の世界は幅広く、そこそこ実力でもなんとかこなせる仕事はたくさんあります。例えば、Web開発におけるフロントエンドコーダーなどです。そうした仕事でも月5万〜10万円程度であれば問題なく稼げると思います。
さすがにWebサービスの基本設計やインフラ周りなどは、経験を積んだエンジニアでなければこなせませんが、そうした人たちを補助する開発仕事はたくさんあるのです。まずはそうした仕事から始めて経験を積み、徐々にステップアップしていけば良いことです。
自己アプリ開発など、自分のペースでできるプロジェクトを選択する
十分な収益をすぐに期待することはできませんが、自分で開発したアプリをマーケットプレースにリリースして収益を得る方向性もあります。あくまで自分のアプリなので、開発が遅くても人に迷惑をかけるわけではありません。自分のペースで楽しみながら開発し、自分のペースでリリースすれば良いのです。
自分は独学でいけるのか、スクールに頼るか、早めに判断
独学に向いていないにもかからず、無理して独学を続けようとすることはお勧めしません。なぜなら、途中で力つきてプログラミング学習自体を諦めてしまう危険性があるからです。
独学の危険性:成長が実感できず焦ったり、挫折しがち
10代からプログラミングをやっているような人は、ほとんどの場合、それが楽しいから続けています。プログラミングが楽しくて楽しくて仕方がないのです。そのため、最初はどんな非効率な独学の仕方でも、徐々にコツを身につけて、あとはスポンジのように吸収していきます。そのすべての過程が楽しいため、心の栄養を常に得ながら延々走り続けているようなものです。
必要に迫られて始めた人は、独学は向いていない
対して、30代を超えたあなたのプログラミングを始めようとした動機はなんでしょうか? もしかしたら、楽しくて仕方がないからというより、必要に迫られてのことではないでしょうか?
そうした場合、プログラミングを独学でやろうとするのは危険です。独学はやり方が不味いと思うように伸びなかったり、わからない部分でつまづいたりすると、モチベーションが著しく低下するためです。楽しくて楽しくて・・・という人にとっては、そうした障害すら楽しみだったりしますが、必要性に迫られてプログラミングを始めた人にとっては、苦痛でしかないでしょう。ヘタをするとそのまま挫折してしまいかねません。
プログラミングスクールなら、挫折しにくい
そのため、独学が自分に合わないと感じたら、すぐにスクールへ通うことを検討してください。スクールでなくても、親しい知人がエンジニアであれば、その人にお金を払って教えを乞うことも良い手段ですが、そういう都合の良い友人を持っている人も稀でしょう。
プログラミングスクールであれば、初心者がつまづかないように優れた学習カリキュラムを組んでくれていますし、わからないことがあればいくらでも質問できます。30代未経験の人は、まずはスクールである程度基礎を作ることを心がけてください。
スクールで基礎が身につけば、その後は独学も可
スクールである程度の基礎ができれば、その基礎力をもとに、あとは独学でやっていくことも十分可能になると思います。完全に独学でできるようになるまでは、部分的なスクールの短期コースを併用するのも一つでしょう。または、Udemyのような動画オンラインコースもいいですね。動画オンライン講座は、スクールではないものの、その講座の中でカリキュラムがしっかり作られています。プログラミング書籍と格闘するより、敷居が低く学ぶことができるでしょう。
30代からとて、継続すれば限界はない!
10代からやってきたエンジニアとは戦うな等、前半は少し夢のない話をしましたが、勘違いしないでいただきたいことがあります。それは、遅れがあるというだけであって、年齢による能力向上の限界があるわけではないということ。
30代以降から始めても、あきらめずに学習を続ける限りは、天井知らずに実力は上がっていきます。20年、30年と続ければ、10代からのエンジニアとの差もやがて縮んでいくでしょう。
大切なのは、あなたが今後20年、30年とプログラミング学習を継続していけるほど、プログラミングを好きになれるかどうか、ということ。もし答えがYesならば、あなたのプログラマとしての成長限界はありません。今まで私が書いたネガティブなことは忘れてください。きっと、立派な熟練プログラマとして活躍する未来があなたにも待っていることでしょう。
まとめ
30代未経験からでもプログラミング学習は間に合うのか、という命題について、このブログ記事では真剣に向き合いました。
10代から始めたようなエンジニアと比べればもちろん不利ではあります。しかし、何よりも大事なのはプログラミングというものを心から愛せるか、楽しめるか、という気持ちの部分です。それがあるなら、決して遅いことはなく、いくらでもプログラマとして成長できることをお伝えしました。これは、何も30代だけでなく40代、50代でも同じことです。
もし挫折の心配があるならプログラミングスクールの活用を検討してください。本サイトでは、社会人向けのプログラミングスクールの特集をしていますので、ぜひご覧ください。
あなたが立派なエンジニアとして活躍できる日を祈っています。
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